小林玲子ブログからのお知らせ

小林玲子日記

ランナーに必要な筋肉、効果的な筋力トレーニング法

こんにちは、グンゼスポーツ・ランニングコーチの松井です。
今回は、グンゼスポーツクラブのeランニング通信 第2号の番外編としてこのブログを記載しています。
eランニング通信とは、クラブメンバーの登録者向けのメールマガジンです。ランニングに役立つ知識や情報をこの9月から月に2回定期配信しています。今回の記事は画像による説明も必要ということで、この小林コーチのブログを拝借しております・・・悪しからず。
さて、グンゼスポーツのランナーの方々から、
「マラソンに筋力トレーニングは必要でしょうか?」よく質問を受けます。
マラソンに限らずどんなスポーツでも筋肉が強くなることによって、その動作が力強く、大きく、速く動くことに繋がりますので、基本的には「イエス」です。
しかし、男性の中には、筋肉を太く大きく(筋肥大)する筋力トレーニング法が身についてしまっている方がいます。目イッパイの重さで8回〜12回頑張ってしまう方です。筋肥大すると、その筋肉を動かすのに余分なエネルギーが必要になる、また関節が動く範囲(関節可動域)が狭くなります。それらは走動作にとって、マイナス要因になります。重さと回数に注意しましょう。
もう一つ、優先順位です。皆さん、そうだと思いますが、トレーニングに費やせる時間は限られていると思います。例えば、週2回、30分しかジムで運動できないのであれば、走練習を優先して週2回30分ランニングマシンで行ってください。しかし週4回、60分とれれば、その2回うち15分程度は筋力トレを行ってください。
ではなぜ必要か、言い方を変えればどんな効果を期待して行うかということですが・・・
走歴が浅い初心者レベルでは、
筋トレの動作で、使う筋肉を意識できる、また筋持久力が向上するとランニングのフォーム改善に繋がります。それともう一点は、ケガの予防です。
フォーム改善ということについて、
例えば、地面を蹴った後ろ脚が流れている、一瞬止まったように見えるので、もっと太ももの裏、お尻を使って!と素早く膝を前へ運ぶようにアドバイスされたとします。
でも、太ももの裏、お尻は普段の歩く動作ではあまり使っていないのです。ということはそれらの筋に対する意識レベルが低く、どう意識すればどう動かせば、膝が前へ!?というのがよく分らない。もし意識できたとしても、2分もすれば意識から外れ、元のフォームに戻ってしまいます。
筋肉の意識、筋力、それと筋肉の柔軟性が変わってこそ、フォーム改善ができるということで、筋トレとストレッチは継続的に行う必要があります。
で、ケガの予防については、
走速度が上がる、走行距離が増えると、地面から脚に受ける衝撃が比例して増えてきます。筋肉が弱いと、その衝撃を筋肉で緩和することができず、関節や腱に大きな衝撃が加わり続けます。筋肉が関節に付着している部分や付着する手前で細くなっている部分(腱)で炎症が起こって痛みとなりケガが起こります。練習量のアップ、走力のアップを先取りして筋力を強化していかないといけません。
一流ランナーの中には、筋トレは全くしないという人もいます。それらのランナーは、中高大と10年もかけ練習量を増やしてきています。実業団になっていきなり走りだしマラソンを目指したのではなく、結果的に10年計画でフルマラソンにチャレンジしています。だから筋肉も地面からの衝撃に対して徐々に徐々に強化されています。
6ヶ月から長くても数年計画でフルマラソンを目指す市民ランナーこそ、筋トレは必要だと理解ください。
さてさて、前置きがとても長くなりましたが・・・
今回の筋トレ法です。
基本的な回数とセットは、マシンで15回+(15秒休憩)+15回+(30秒休憩)+自体重で15回+(15秒休憩)+15回 の計4セットを実施しましょう!
同じ筋肉を休ませずに連続的に動かしていきます。
?太ももの裏と臀部の強化=太ももの前だけに頼らない脚の前後の筋バランスを強化します。
1)レッグプレス(マシン利用)
【ランナーに効くポイント!】膝のラインよりつま先を上げてスタートします。

2)スクワット(自体重利用)
【ランナーのポイント!】椅子に腰掛けるつもりで、お尻を後ろへ。膝の角度は120度程度。

?臀部の横の強化・・・着地後の腰の落ちを防ぎます。
1)ヒップアブダクター(マシン利用)
【ランナーのポイント!】臀部の外側を指で触り筋肉を意識しながら。

2)シングルスクワット(自体重利用)
【ランナーのポイント!】椅子に腰掛けるつもりで、お尻を後ろへ。膝の角度は120度

次回は(9月22日頃)、中級(フルマラソン4時間以内)、上級(3時間30分以内)に向けに記載します。